テーマ
「コーヒー」と「コーヒー飲料」の違いから、指標の見方について考える。
きっかけ
コンビニやスーパーでコーヒーを選んでいると、「コーヒー」と書かれている商品と、「コーヒー飲料」と書かれている商品があることに気がつきました。
なんとなく「コーヒー」の方が濃く、「コーヒー飲料」は少し薄いものなのだろうと思っていましたが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか。
調べてみると、そこには明確な基準がありました。
学んだこと
「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」では、内容量100g中に含まれるコーヒー分について、使用したコーヒー豆を生豆に換算した量によって分類されています。
・5g以上:「コーヒー」
・2.5g以上5g未満:「コーヒー飲料」
・1g以上2.5g未満:「コーヒー入り清涼飲料」
という基準です。
つまり、「コーヒー」と「コーヒー飲料」の違いは、単なる商品名の違いではなく、使用されているコーヒー豆の量に基づくものだと分かりました。
ここで、「それなら健康のことを考えて、コーヒー飲料より『コーヒー』を選んだ方がよいのではないか」と考えました。
コーヒーに含まれる成分として知られているものの一つが、ポリフェノールの一種である「クロロゲン酸類」です。
ところが、さらに調べてみると、話はそれほど単純ではありませんでした。
クロロゲン酸類はコーヒー生豆に多く含まれていますが、焙煎によって減少します。
つまり、コーヒー豆をたくさん使っているからといって、必ずしもクロロゲン酸類も比例して多くなるとは限りません。
「コーヒー」という表示から分かるのは、あくまで一定量以上のコーヒー豆が使われているということです。
そのコーヒーにクロロゲン酸類が何mg含まれているのかまでは、この表示だけでは分かりません。
自分の考え
今回面白いと思ったのは、コーヒーそのものよりも、「指標を見るときの考え方」でした。
最初の私は、
「コーヒー」=豆を多く使っている
↓
豆を多く使っている=コーヒー由来の成分も多い
↓
だから「コーヒー」の方がよい
と、無意識のうちに考えていました。
しかし、「コーヒー」という表示が測っているものは、あくまで生豆換算での豆の使用量です。
一方、私が本当に知りたかったのは、「クロロゲン酸類などの成分がどのくらい含まれているのか」ということでした。
似ているようで、この二つは違う問いです。
これは、仕事や経営について考えるときにも通じるように思います。
売上高、利益率、自己資本比率、生産性、顧客満足度――。
数字が示されると、私たちはつい「数字が高い方がよい」「この数字を見れば実態が分かる」と考えてしまいます。
しかし、どんな指標にも、「測っているもの」と「測っていないもの」があります。
大切なのは数字そのものを見ることだけではなく、
「この指標は、いったい何を測っているのか」
そして、
「自分が本当に知りたいことを、この指標で測ることができているのか」
と考えることなのかもしれません。
コーヒー売り場で感じた小さな疑問でしたが、調べてみると、数字や指標との付き合い方について考えるきっかけになりました。
次に取り組むこと
今度コーヒーを選ぶときは、「コーヒー」「コーヒー飲料」という表示だけでなく、原材料や成分表示にも目を向けてみたいと思います。
また、普段仕事で見ている数字についても、「この数字は何を測っていて、逆に何を測れていないのか」という視点を持ってみたいと思います。
身近な商品の表示一つにも、その数字がつくられた理由があります。
何気なく見ている数字を、一度立ち止まって疑ってみる。
そんな小さな習慣も、物事を少し深く見るための一歩になるのかもしれません。
今日の学びが、いつか未来の誰かの役に立つ知識になりますように。
2026/09/14
